概要

畳ワックスは製品名です。
いわゆる、「日焼けした畳を青畳のようにする」という製品です。大きく分けて、染料系の物と樹脂塗料系の物があり、畳ワックスはアクリル樹脂水性塗料のようです。
商品自体はネットでたくさん売られており、おおよそ3,000円前後のようです。

使い方

これは、製品の説明ページを見て頂いた方が早いかも知れませんが、大まかには以下の流れになります。

• 水拭きで畳表面の汚れを拭き取る。
• 再度、ある程度湿らせるために水拭きをする。
  • 水性塗料のまだらを防ぐためだと思います。
• よく拡販した畳ワックスをスポンジなどで塗る。
• 充分に乾燥させる。

実際に使ってみる

素材として選んだのは、表替後おおよそ4年経った中級品の畳表です。
画像の白っぽい方が畳表面部分で、まだ緑っぽい方が裏側。つまり、裏返しも可能な畳表です。
わかりやすいように折り返して撮影しました。

水拭きをしたところです。
雑巾が汚れているのと、手前の水拭きしたところが若干きれいになっているのが判ると思います。

塗り込む際には、最初は円を描くように、その後目に沿って塗るように説明書に書かれていました。
おそらく、円を描きながら畳表の谷の部分に塗料を落とし込み、その後それをなじませるために目に沿って直線でならす感じでしょう。
写真は、2度塗りした後です。わかりやすいように、塗った部分、塗らなかった部分、裏の日焼けしていない部分を写真に撮りました。

これは塗った部分の拡大写真です。
実際には、もっとツヤがあって黄色っぽい感じになっています。
いかがでしょうか？

感想

個人的には、畳が綺麗になる商品であれば、否定するつもりはなかったのですが、ちょっと困ってしまいました。
水性塗料で色を付けたのと殆ど変わりが無く（もっとも、成分がそのものなので仕方がないのでしょうが）いかにも、ペンキを塗ったような感じとなりお世辞にも「青畳のような」とはなりませんでした。
子供の頃、プラモデルに色を塗っていた頃の思い出がよみがえる匂いもしました。
もっとも、完全に乾燥すれば、臭いは殆どありません。これは、水性塗料のいいところでしょう。

色味は、どちらかというと、「限りなく黄色に近い黄緑」という感じです。原液の色も写真で貼付しましたが、それを見ても判るように「青々した畳表」という感じにはなりません。

費用対効果を考えてみると、確かに6帖ほどの部屋に、3,000円ぐらいというのは安いのかも知れませんが、それであればプラモデルなどを扱っているお店や、DIYセンターで好みの色の水性塗料を買ってきて塗ってもさほど変わらないと思います。
残念ながら、お勧めできる商品ではありませんでした。

参考

畳Ｑ＆Ａ/タタミ染めＱとはどんなものですか？